2025-05-10

【AWSで始める機械学習】

AWSで始める機械学習:機械学習サービスのまとめ

AWSで始める機械学習:機械学習サービスのまとめ

はじめに

近年、ビジネスのあらゆる領域で活用が広がる機械学習。AWS (Amazon Web Services) は、そのニーズに応えるべく、データ収集、前処理、モデル構築、学習、推論、そしてデプロイメントまで、機械学習ライフサイクル全体をカバーする包括的なサービス群を提供しています。今回は自身のMLS取得に向けた学習の一環として記事に機械学習で利用するAWSサービスをまとめてみました。

機械学習のワークフローとAWSの対応サービス

AWSの機械学習サービスを理解するために、まずは一般的な機械学習のワークフローと、それぞれの段階に対応するAWSの主要サービスを見ていきましょう。

データ収集・保存

大量のデータを安全かつスケーラブルに保存・管理するためのサービスです。

  • Amazon S3 (Simple Storage Service)

オブジェクトストレージ。あらゆる種類のデータを保管できます。

  • Amazon RDS (Relational Database Service)

マネージドなリレーショナルデータベースサービス。構造化データの保存に適しています。

  • Amazon DynamoDB

高速かつ柔軟なNoSQLデータベースサービス。

  • AWS DataSync

オンプレミスや他のクラウドストレージからAWSへのデータ転送を簡素化します。

データ前処理・分析

機械学習モデルの学習に適した形式にデータを変換・加工し、探索的なデータ分析を行うためのサービスです。

  • AWS Glue

サーバーレスのデータ統合サービス。データの抽出、変換、ロード(ETL)を簡単に行えます。

  • Amazon Athena

S3上のデータに対して標準的なSQLクエリを実行できるサーバーレスのインタラクティブなクエリサービス。

  • Amazon SageMaker Data Wrangler

データの前処理と特徴量エンジニアリングをGUIベースで効率的に行えるSageMakerの機能。

  • AWS Lake Formation

データレイクの構築と管理を簡素化します。

モデル構築・学習

機械学習モデルを構築し、大量のデータを用いて学習させるためのサービスです。

  • Amazon SageMaker

エンドツーエンドの機械学習プラットフォーム。モデルの構築、学習、デプロイメントを統合的にサポートします。

  1. SageMaker Studio: 統合開発環境 (IDE)。

  2. SageMaker Training: スケーラブルな分散学習環境。

  3. SageMaker Autopilot: 機械学習の経験がないユーザーでも自動的に最適なモデルを探索・構築・デプロイできる機能。

  4. SageMaker JumpStart: 事学習済みモデルやアルゴリズム、ノートブックのハブ。

モデル推論 (予測)

学習済みモデルを用いて、新しいデータに対する予測を行うためのサービスです。

  • Amazon SageMaker Inference

リアルタイム推論やバッチ推論のための柔軟なデプロイオプションを提供します。

  1. SageMaker Real-time Inference: 低遅延のオンライン推論に適しています。

  2. SageMaker Batch Transform: 大量のデータに対するオフライン推論に適しています。

  3. SageMaker Serverless Inference: スケーラブルなサーバーレス推論エンドポイント。

  4. Amazon SageMaker Neo: モデルを最適化し、様々なハードウェアプラットフォームで高速に実行できるようにします。

  • Amazon SageMaker Edge Manager

エッジデバイスへのモデルデプロイとモニタリングを支援します。

機械学習サービスの活用

特定のタスクに特化した、すぐに利用可能なAIサービスです。

  • Amazon Rekognition

画像・動画分析サービス。物体検出、顔認識、テキスト検出などが可能です。

  • Amazon Comprehend

自然言語処理 (NLP) サービス。テキストの感情分析、エンティティ抽出、トピックモデリングなどが行えます。

  • Amazon Translate

高品質な多言語翻訳サービス。

  • Amazon Transcribe

音声をテキストに変換する音声認識サービス。

  • Amazon Lex

会話型インターフェース(チャットボットなど)を構築するためのサービス。

  • Amazon Personalize

リアルタイムの個別レコメンデーションを提供するためのサービス。

  • Amazon Forecast

時系列データの予測を行うためのサービス。

MLS試験対策について

MLS試験では、これらのAWSの機械学習サービスに関する深い知識が求められます。試験対策としては、各サービスの特徴、ユースケース、ベストプラクティスを理解することが重要です。特に、SageMakerの各機能(Data Wrangler、Training、Inference、Autopilotなど)は重点的に学習する必要があり。

また、それぞれのサービスが機械学習のワークフローのどの段階でどのように活用されるかを関連付けて理解することも効果的です。

まとめと今後の学習

本記事では、AWSで機械学習を行う際に利用する主要なサービスを、その用途別に解説しました。AWSは、機械学習のあらゆるニーズに対応できる豊富なサービスを提供しており、これらを効果的に活用することで、高度な機械学習システムを構築できます。

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